オゾンは人体に毒なのか?

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オゾンは化学式でO3と表され、酸素O2の同素体になります。
薄青色の気体で腐食性が高く、生臭く特徴的な刺激臭を持ちます。
紫外線や放電によって化学反応を起こし酸素からオゾンへと変化します。

オゾンというと「オゾン層」という言葉を思い浮かべるでしょう。これは地球の上空高いところに位置し、空気中の酸素が紫外線を受けオゾンに変わることで、地上に降り注ぐ紫外線の量を減らす役割をしています。オゾンはすぐに酸素に戻り、オゾンへの変化を繰り返します。「オゾン」が紫外線を和らげるというよりは「酸素」が和らげているというのが実際のところです。

さて、こんな人間にとって役立つイメージのある「オゾン」ですが、実は人体にとって有害なものです。
とにかく強い酸化力を持ちますので、内臓が酸化されてしまいます。呼吸困難やめまい、しびれなどが起こり、高濃度では死にいたることもあるという大変有毒な気体です。放電などが多い場所、機械室やテレビの多い部屋などではオゾンが発生します。オゾンは最初に目に刺激を感じることが多いので、そのときは注意して活性炭入りマスクなどをする必要があります。

しかし、人体には有害でもこの酸化力は様々な分野で活躍する一面も持っています。殺菌・ウイルスの不活化・脱臭・脱色・有機物の除去など水道水の殺菌等に使用されています。

まさに二面性を兼ね備える二重人格物質なのです。

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同位体でなく、同素体では?